カルシウムの役割と不足による症状
カルシウムは人間の体重の1~2%を占めるミネラルで、骨や歯のエナメル質を形成する働きがあります。
体内の99%が骨や歯に存在していて、残りの1%は血液や細胞、組織液に存在します。
カルシウム不足になると、骨の強度が低下し、骨折しやすくなったり、骨粗しょう症の原因となったりします。
また、筋肉の痙攣や、心臓の動悸や不整脈などの症状も現れます。
カルシウム不足の原因と改善策
カルシウム不足の原因は、カルシウムが豊富な食材を利用したメニューが少なく、食の欧米化による現代の日本人の魚離れが挙げられます。
カルシウムを多く含む食材としては、牛乳、ヨーグルト、バター、チーズ、小魚などがあります。
カルシウム不足を改善するためには、これらの食材を積極的に取り入れるように心がけることが必要です。
また、カルシウムを吸収しやすくするためには、ビタミンDやマグネシウムも必要です。ビタミンDは日光によって生成されるため、適度な日光浴を心がけることも大切です。
成長期の子どもに必要なカルシウム量と注意点
8~17歳の成長期の子どもは、骨量が増える時期であり、骨形成(カルシウムの沈着)が骨吸収(カルシウムの溶出)を上回るため、成人よりも多くのカルシウムを摂取する必要があります。
成長期の子どもに必要なカルシウム量は、男女ともに1日あたり1000mgです。カルシウムを多く含む食材を積極的に摂取することが大切ですが、食事だけで摂取するのが難しい場合は、サプリメントを利用することも考慮されます。
ただし、注意しなければならない点もあります。例えば、カルシウムを多く含む乳製品や青魚などの食品は、摂りすぎると体内にカルシウムが過剰に蓄積されるため、尿路結石や腎臓結石などのリスクがあります。
また、カルシウムを多く含む食品と同時に摂取すると、鉄や亜鉛の吸収を妨げるため、栄養バランスが偏る可能性があります。
そのため、カルシウムを適量摂取することが大切です。
成長期の子どもにとっては、栄養バランスの取れた食事を心がけることが必要不可欠です。偏った食事にならないよう、バランスの良い食生活を心掛けましょう。